声優・歌手である水瀬いのりさんの4枚目のアルバム「glow」とライブツアー「Inori Minase LIVE TOUR 2022 glow」について、俺の感想を記事にします。
考察や有益情報の共有ではなく、あくまで俺の感想です。
解釈違いがあったら、それってあなたの感想ですよねって思ってもらって大丈夫です。そうです、俺の感想です。
一部ネガティブな内容も含みますので、見たくない人はブラウザバック推奨。
みんなが求める水瀬いのりではなくて、より自分らしく自分の好きなものを
みんなが求める水瀬いのりではなくて、より自分らしく自分の好きなものを表現するというのが、「glow」のアルバム・ライブツアーのテーマだったと感じています。
みんなが求める水瀬いのり像は、突き抜ける力強い歌声や、可愛いダンスを踊る姿だと思うんですよ。
そして、一般論として、アーティストにとって、ファンが多くて、よりキャパの大きな会場を埋めることができるのは名誉です。
正直、水瀬いのりさんが、力強く歌うアーティストの面と可愛らしいアイドルの面を押し出して、大衆受けしそうな今風の曲をどんどん出せば、今よりもファンが増えて大きい会場 さいたまスーパーアリーナや東京ドームなんかを埋めるのも夢じゃないと思うんですよ。
でも、それってなんか違う。
大衆の理想論に付き合うのをやめて、自分が自分らしくありたい。
そういう水瀬いのりさんの姿勢を「glow」に感じて、私は改めて水瀬いのりめちゃくちゃ好きだ!ってなりました。
水瀬いのりさんの変化には賛否両論ありました。
人によっては、
「歌い方が変わってしまって寂しい」
「実力があるのに音楽の最前線から離脱するのはもったいない」
という声もありましたし、それも貴重な意見です。
私としては、水瀬いのりさんの変化には大大大賛成です!!
私は、前から上記のような意見を、ブログやSNSでぼんやりと言っていたので、水瀬いのりさん本人も同じような考え方だったのがわかったのが嬉しかったです。(これはかなり勘違いしたやばいオタクかも…)
ただ、ツアー5公演走りきってみると、水瀬いのりさんは、まだ、みんなが求める水瀬いのり像を捨てきれていない部分が見られました。そのあたり私は残念でした。
まあ、ファンに対して完全に、「お前らの好きなものなんて知らない!私は私の好きなようにやる!」ってなったら暴君ですし、ファンが減って活動できなくなっちゃいますもんね。
彼女は、実は賢いので、その辺の線引きが上手くできているのだと思います。
水瀬いのり、まだまだ素を出せるやろ!
というのが私の本音です。偉そうですみません…
逆に言えば、まだまだ水瀬いのりさんには成長の余地があるということで、今後も応援し続けていきます。
ここからはアルバム発表からツアーまでを俺目線で振り返っていきます。
アルバム「glow」感想
今までと大きく変化がありました。
- 歌い方を意図的に変えている
- 新規収録曲に激しくて盛り上がる「上げ曲」がない
歌い方は、以前の突き抜ける力強い歌声ではなくて、柔らかい歌い方に変わっていました。
水瀬いのりさん自身のラジオ番組「水瀬いのり MELODY FLAG」第303旗の中で次のように発言しています。
・これまでの突き抜ける力強い歌声がアーティストらしさだと思ってきたが、そんな自分の歌声は、自分が好きなアーティストの歌声では無いと感じた。
・これまで(自分の曲を)あまり聞き返さなかった。伸びやかに歌えていなかった。
・glowの歌い方になって、何度もリピートして聴くようになった。
水瀬いのり MELODY FLAG 303旗目
私としては、新しい柔らかい歌い方の方が彼女に合っている気がしてすんなり受け入れられました。(音楽的なセンスが皆無なので違いがわからなかっただけかも…)
前の力強い歌い方は、なんとなく一生懸命すぎるというか、本人が苦手と言う気持ちもちょっとわかるんですよね。
ただ、水瀬いのりさんの可愛らしい見た目で、70億の絶叫を凌駕するような力強い歌声のギャップは、多くの人をファンにした魅力なので、ちょっと寂しい気持ちはあります。
アルバム「glow」の新規収録曲はどれもめちゃくちゃ良かったです。
実は、直近のシングル曲「HELLO HORIZON」と「REAL-EYES」があんまり刺さってなくて、水瀬いのりさんのアーティスト活動を応援するモチベーションが少し下がっていたのですが、「glow」の新規収録曲がすごく良くてモチベーション復活しました!
「HELLO HORIZON」と「REAL-EYES」はアニメの主題歌で、アニメのために作った感が強くて、水瀬いのりさんはどこか窮屈そうな印象を受けました。
「glow」は久しぶりに縛りがなくて、本人が自由に好きなものを作った感じがしてすごく好きです。
本人が、自由に、好きに選曲した結果、激しくて盛り上がる「上げ曲」が新規にないアルバムになってしまったなら、それが本人の味ということ。
もともと、バラードやミディアムテンポの曲の方が水瀬いのりさんの歌声は活きるという意見は多いです。私もそう考えています。
アルバム「glow」制作にあたって、本人の意見が今までよりも多く反映されているようでした。
アルバム「glow」発売時のラジオやインタビューの水瀬いのりさんは、いつになくかなり張り切っているような印象でした。
アルバム「glow」は本人的にはかなりの自信作のようです。
アルバム「glow」レビュー
「glow」の新規収録曲、各曲の話をさらっとしていきます。
sunrise glow(overture)
水瀬いのりさん初のoverture。音だけで2曲目に自然と繋がるやつです。
私はMr.Childrenが好きなので、overture自体珍しいものとは思わなかったです。
ただ、気取った感じのものが嫌いと言う水瀬いのりさんが、こういうアーティストチックな挑戦をしたのはすごく面白いと思いました。
僕らだけの鼓動
あの有名な田淵智也が作曲した曲で、アルバム「glow」のトップバッター。
変則的なのに、ついノリノリになってしまう曲を作る田淵智也さんですが、水瀬いのりさんと組んだらどうなるのか?発売前から注目度の高かった曲です。
どちらかというと水瀬いのりさんの色を出すことを優先して作った感じ?
個人的に、この記事の上の方で言っていたことが歌詞に込められていて好き。
特にここが好き。
どこに向かおうか できるだけ遠く?
僕らだけの鼓動
それもちょっと違う気がするからちゃんと見よう
足元とか そばにいてくれる君のことを
We Are The Music
これも初タッグのTAKU INOUEさん作曲で、歌手 水瀬いのりに新しい風がふくような曲。
その名の通り、音を感じてノリノリになるような曲。
風色Letter
ここまでの「僕らだけの鼓動」と「We Are The Music」が、新規でタッグを組む作家さんが作ったもので、歌手 水瀬いのりにとって新しい挑戦でした。その2曲が続いてからの「風色Letter」は、いい意味で、どこかで聞いたことがあるような安心感がありました。
4曲目で「風色Letter」くるの天才か?
やはり、水瀬いのりさんのミディアムテンポの曲は安心感がありますね。
Melty night
発売前に、ラジオ「水瀬いのり MELODY FLAG」で最初に公開されたのが「Melty night」でしたっけ?たしか…
先行公開された時点で、アルバム「glow」は当たりだって確信しましたね!
作曲のKOUGAさんは、「Starry Wish」の頃から組んでいるだけあって、水瀬いのりの甘々ボイスの活かし方をわかっていらっしゃる!
八月のスーベニア
切ない夏のラブソングで、考察が捗っちゃいますよね!やはり、女の子は亡くなっているのか?結局再開できたのか?
Aメロが水瀬いのりさんの楽曲史上一番音程が低いらしい。私もカラオケで歌ってみましたが低い所は全然声が出なくて難しい。音楽的にも挑戦した部分のある曲で、歌手 水瀬いのりの低音が楽しめる。
始まりと終わりの「ハッ」と息が入るのも新しいし、曲の切なさを際立てますね。
パレオトピア
作曲の栁舘周平さんは、Winter Wonder Wander」や「クリスタライズ」など変則的で耳に残る楽曲を提供されていますが、次は何をしてくれるのか楽しみに待っていました。
また、すごい曲がきましたね!
3分くらいの短い曲なのですが、曲の中での感情の変化が凄まじく、長編の映画を見終わったような感覚になりました。
歌詞が、水瀬いのりさんが内に秘めていたであろう苦難や、成長をそのまんま連想させるようなものでした。これ、水瀬いのりさん本人作詞なんじゃないの?栁舘周平さんの、水瀬いのりへの理解度が高すぎて怖い…笑…
心つかまえて
「パレオトピア」が水瀬いのりが「自分らしさ」を見つける成長物語。
「心つかまえて」は、聞いている人に「自分らしくていい」と教えてあげる曲。
この2曲の並びがまじで天才!
アルバム「glow」のテーマは「自分らしさ」。終盤で畳み掛けてきました。
glow
無意識に他人が求める自分像を演じてしまう自分に気づいて、その苦しみから開放されたいという曲。
この記事の最初の方に書いたことですね。
水瀬いのりさんは、「glow」を初めて聞いたとき自然と涙が出たとか。知らず知らずのうちにすごいプレッシャーの中でやっていたのでしょう。
また、苦しかった今までの道のりも、私を作る要素であり宝物である。足元の小さな光にも気づいていきたい。眩しい光よりぼんやりとした優しい光が好き。色んなメッセージのある曲ですね。
ミディアムテンポで気持ちが乗りやすく、歌手 水瀬いのりの表現力が活きる曲です。
ライブツアー「Inori Minase LIVE TOUR 2022 glow」感想
ライブツアーで見られた変化
アルバム「glow」には、水瀬いのりに大きな変化が見られました。
それを受けてのツアーは、今までと違うツアーになりそうで、私はすごく楽しみでした!
ライブの中でみられた変化は、
- 歌い方が変わった
- ダンスパートがなくなった
- ファンのことをよく見るようになった
- しっかりやるよりも楽しむこと優先
歌い方については、アルバムの項目でも書いたように、裏声をバランスよく混ぜて柔らかい歌い方に変わっていました。
新しい歌い方が自然で、私はあんまり変化に気づきませんでした。(音楽センス0なだけ?…)
ツアーが終わった後、ラジオ「水瀬いのり MELODY FLAG」で話していたのですが、新しい歌い方に変えてからライブが終わっても喉のダメージがほとんどなくなったとのこと。20曲以上1人で歌うって本当はすごく過酷なことなんですね。長く活動を続けるうえで、これはすごく良い変化では!?
ダンスパートが無くなっていましたね。
いつもの水瀬いのりさんのライブでは、2着目の衣装になるだいたい6曲目からは可愛い系の曲を歌うパートとなり、そこにダンス曲が入ります。
今回のツアーで、2着目の赤と白のスカートで登場した水瀬いのりさんは、「We Are The Music」「Melty night」「夏の約束」「八月のスーベニア」を歌いましたが、ダンスなしでした。
ダンスはないものの、この2着目のパートの演出はめちゃくちゃ凝っていました。私はパートで分けるなら、この2着目の赤と白のスカートのパートが一番好きです!
「We Are The Music」ではファン全員で手を振って一体感を出し、「夏の約束」ではシャボン玉が飛ぶ演出があり、これらは水瀬いのりさん本人が提案したとのこと!めっちゃいいやん!
「Melty night」の座りながら、まるで演技をしているような演出。とぅっとぅる〜チャレンジ。
甘々な夏の「夏の約束」と切なくて重い夏の「八月のスーベニア」での感情の切り替え。
お芝居をするように歌う水瀬いのりさんが見られて、私としてはダンスよりこっちの方が断然よかったです。
そもそも、可愛いダンスを踊るアイドルのような水瀬いのりって、まさにみんなが求める水瀬いのり像であって、「glow」で表現したい「自分らしさ」からかけ離れているんですよ。
ファンのことをよく見るようになってたこと。
以前のライブ中の水瀬いのりさんは、観客の方を見て歌っているようで、実は、観客側の何もない空間やカメラをぼんやりと見ながら歌っていたんですよ。
だから、絶対に目が合うことはありませんでした。
過去のライブ映像をよく見るとよくわかると思います。BLUE COMPASSツアーのBDとか見たら特にわかりやすいかな。
ステージの水瀬いのりさんとファンの間に見えない壁があるみたいでした。
ファンのことをどこか怖がっている部分があったのかも。
ちょっと寂しいですよね。
ですが、今回のツアーの水瀬いのりさんはめちゃくちゃファンのことを見てる!
知り合いで、カメラ近くの席だった人がいるのですが、昔のぼんやりとカメラを見ながら歌う水瀬いのりさんなら、ぼんやりと目が合うはずですよね?
カメラの方をぼんやりと見る様子はなくて、ファンを順番に見渡しながら歌っていたそうです。カメラの近くにいたその人は目が合わなかった結果になりましたが…泣
これはすごく嬉しい成長!こんなん水瀬いのり以外勝たんってなるやろ!
ちなみに、私は4公演チケットを取って3公演参加したのですが、地方は全て2階よりも上、横アリはトロッコの時にケツを向けられました。目が合うチャンスは全くなかったです…泣
来年がんばろう!(ファンやめれないように上手いことできてんな)
そして、なんと言っても、水瀬いのりさん本人がのびのびと歌っていて、楽しそうでした。
昔のライブ映像をみると、失敗しないように完璧にライブをしようという意識が強すぎて、どこか頑張りすぎているような固い印象がありました。そういう一生懸命さが彼女の魅力ではあったのですが。
これもBLUE COMPASSツアーか1stライブのBDを見ればよく分かると思います。
水瀬いのりさん本人がライブを楽しめたのが今回一番の成功でしょう。
ややネガティブな俺の感想
ここまでいいことばかり書いたけれど、ここからはややネガティブな内容を書きます。
水瀬いのりさん、まだファンが求める水瀬いのり像を演じていないか?
私がそう思ったのは、以下の点が気になったから
- 結局ファン受けを意識したセトリになってね?
- ちょっと無理してファンサしてね?
セトリについては、ダンスパートが無くなったのは個人的に絶賛しているが、結局上げ曲パートは健在でした。3着目の黒のアシンメトリーの衣装のパートが、激しくて盛り上がる「上げ曲」が入るパートです。
今回のツアーで「上げ曲」は歌わないんじゃないかと心配していた人はかなり多いようでした。
結果として「上げ曲」は5曲歌われて、水瀬いのりさん本人からもMCで「これからも上げ曲はちゃんと歌うから安心して下さい」というような言葉もありました。
それを聞いて嬉しかった人は絶対多いでしょうし、MCではっきり言う水瀬いのりさんもすごいと思います。
でも、私個人の意見としては、もっと「glow」のテーマを貫いて欲しかった。
やっぱり「glow」のテーマに「上げ曲」は合わないんじゃないかな。
今回アルバムツアーなので、アルバムの曲は絶対セトリに入り、既存曲の枠が少ないんです。既存曲の中で「glow」のテーマに近いのに、枠が足りなくてセトリに入らなかった曲も多いんじゃないかな。(Ring of Smileとか、Ring of Smileとか、Ring of Smileとか)
あと、ダンスパートがいつもの場所にはなかったけど、アンコールに「コイセヨオトメ」がありました。
「コイセヨオトメ」が来て、飛び上がったり涙を流したりして喜んだファンも多いと思います。
でも、私個人の意見としては、「glow」のテーマで「コイセヨオトメ」はないやろ。
というのも、「glow」のテーマは、みんなが求める水瀬いのりではなくてより自分らしくあること。
「コイセヨオトメ」ってみんなが求める水瀬いのり像を象徴するような曲じゃないですか。
ただ、後で他のオタクの話を聞いたら、「コイセヨオトメ」の歌詞に
色とりどり自分なりの花咲かせよう
コイセヨオトメ
という、「自分らしさ」を大切にしようというメッセージがあり、実は「glow」のテーマにあった曲だとわかりました。
セトリについては、ツアー終了後に、ラジオ「水瀬いのり MELODY FLAG」で水瀬いのりさん本人も話していましたね。
そこで、最初に考えたセトリはもっとじめっとしたセトリだったけど、みんなに楽しんでもらうために変えたということが明かされました。
いや、じめっとしたセトリの方で聞きたかった!
じめっとしたセトリのライブやって下さい!!
次にファンサについてのお話。
上で言ったように、水瀬いのりさんはファンのことをすごく見るようになりました。
うちわを持っているファンを見つけてレスポンスを送るシーンもすごく多かったです。
水瀬いのりさんの成長を感じられるし、ファンとしてもすごく嬉しいことなのですが、なんとなく無理をしているような印象も感じてしまいました。
なんだろう…ファンを止めてほしくないから一生懸命ファンサしているような?
水瀬いのりさんくらい実力があってファンが多くても、やっぱりファンが離れていくのは怖いんですかね。
あと、MCで「横浜アリーナみたいに大きな会場に立てることが信じられない」旨の発言だったり、「つまらなかったという感想は鍵垢でお願いします!」と冗談っぽい言い方でしたが自衛するような発言があったりで、自信のなさが垣間見えます。
というか水瀬いのりさんって実力があってすごい人なのに、どうしてこんなに自信がないんだろう?そんな所が愛おしいのだけど。
この自信のなさも、水瀬いのりさんの自分らしさの一部で、私は好きなんですけどね。
ただ、もっとファンを信頼してたくさんさらけ出して欲しいな!
私みたいなめんどくさいオタクがいるからダメなのかもしれないけど…
まとめ
自分らしさについて、色々偉そうなことを言いましたが、自分もリアルでは自分を押し殺す癖が治らない。水瀬いのりさんは前に進めていてすごいなあ。
色々言いましたが、「glow」のアルバムも大好きですし、ツアーはすごく楽しかったです!
これからも応援を続けていきます。
水瀬いのりが好きだ。
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