声優で歌手の水瀬いのりさんの2024年のライブツアー Inori Minase LIVE TOUR 2024 heart bookmarkの感想です。
じめっとしたセトリ!?
じめっとしたセトリ
今回のセトリ(セットリスト)はいのりさんが自分で考えたそうです。マニアックな選曲で、いわゆる定番曲やアゲ曲が少ない特殊なセトリでした。個人的には今回のセトリはかなり好きです!2年前の2022年のライブツアーglowが終わった頃、ラジオ 水瀬いのり MELODY FLAG 第315旗で話していた「じめっとしたセトリ」が今回実現したのではないかと思っています!
引用
- 2年前の2022年のライブツアーglowのセトリにはいのりさん自身の意見を過去最も反映した。
- 定番曲や表題曲を入れるとすぐ席が埋まってしまってずっと歌っていない曲が出てくる。かと言って、はじめてライブに来る人はカップリングやマイナーな曲が来ると置いていかれちゃうし、定番曲が来た時のアガる感じも大切にしたい。その真ん中を探っていくのが難しかった。
- glowのセトリはこれでもライブを引っ張ってくれる曲を入れた結果。最初はもっとじめっとしたセトリだった。いのりさん自身は哀愁のある曲やミディアムテンポの曲が好きなので、どうしてもじめっとしたセトリができあがってしまう。どこでウオーッ!ってなる?コンセプトが強すぎると、泣く泣く外した曲もあった。
- いのりさん選曲のじめっとしたセトリのライブもいつかできたらいいな。
引用元:ラジオ 水瀬いのり MELODY FLAG 第315旗
今回のheart bookmarkツアーのセトリは、今までなかなか歌われなかったあんな曲やこんな曲を聞けるセトリで、盛り上がる曲は少ないけど全体的にエモーショナルな雰囲気で、つまり、じめっとしたセトリだったんじゃないかな。
アルバムとツアーのタイトルがheart bookmarkと発表された時、コンセプトは「お気に入りの瞬間にしおりを挟む」というようなものだったので、定番曲が多めのライブになると予想していました。ずっと歌っていないあの曲もこの曲もしばらくお預けかなあ、と思っていましたが、いい意味で予想を裏切られました。10周年を来年に控えたこのタイミングでレア曲セトリを持ってくるいのりさん、オタクの気持ちをわかっていて信頼できる!そもそも上に貼り付けたラジオ 水瀬いのり MELODY FLAG 第315旗の中でも、いのりさんは哀愁のある曲やミディアムテンポの曲が好きだと言っているので、「お気に入り」をコンセプトにした時点でこういうセトリになることは予想できました。私もまだまだ浅いですね。
シン・glow
heart bookmarkってシン・glowなんじゃないでしょうか!?2年前の2022年にアルバムglowがリリースされた時、それ以前の水瀬いのりとはガラッと雰囲気を変えました。アルバムglowにはテンポの速いいわゆるアゲ曲はなく、ツアーglowのセトリもそれ以前のライブと比べてアゲ曲が少ない印象でした。それでも、上述のラジオの発言のように、これでも引っ張ってくれる曲や定番曲をセトリに入れた方だと、いのりさんは言っていました。私も、ツアーglowについて、周りが求めるものよりもいのりさん自身がやりたいことを強く出してきた印象を持ちつつ、まだ遠慮しているような印象も感じました。以前のいのりさんを好きな人やライブでぶち上がりたい人のことも考えて、完全に自分のやりたい方向に振り切れていないような。
今回のheart bookmarkは、2年前のglowよりもさらにいのりさん自身のやりたい方向に振り切っている印象でした。2年前のglowでは、新しい水瀬いのりをファンに受け入れてもらえるか探り探りでしたが、ここ2年間でファンとの信頼関係を築けたのかもしれません。heart bookmark千葉公演2日目のMCでは、「気を遣わない、自分らしくいられる空間をチームやファンとの間で築けている。みなさんは私にとって誇りなので、自分で自分にいいこいいこしましょうか」「脱コミュ症。お先です。」と自信に満ちた発言もありました。
2年前のglowで歌い方を変えてから、去年のSCRAP ARTツアーを経て、新しい歌い方が馴染んできて、表現の幅が広がったようにも感じます。
今の水瀬いのりさん、自分らしさをより使いこなせるようになったというか、人間的にすごく魅力的です!
今回のセトリにアルバムglowの曲が多めに入ってきた所も進化版glowってかんじがします。(2年前のアルバムの曲はセトリに入りやすいジンクスに当てはまりますが、その話をするのはヤボですね。)
セトリ振り返り
セトリをざっくり振り返ります。
1曲目はWe Are The Music。私の予想では、1曲目はheart bookmarkかアルバムのリード曲フラーグムだったので、開幕前からペンライトをピンクにして待っていたのですが、思いっきり予想を外されて初っ端からワタワタしてしまいました。We Are The Musicは今回のツアー通してかなり評価が上がった曲です。正直セトリの中盤の落ち着いたゾーンに入る曲って印象でしたが、トップバッターに来てもノリノリで楽しい!跳びポも2箇所あるし、しっかり跳びポ決めると序盤から高まりますね。曲のコンセプトも、感じたまま自由に音楽を楽しもうというもので、今回のheart bookmarkのライブを象徴したものでした。
2曲目はSweet Melody。今来たばっかり~!2曲目にしてライブが終わるのかと思いました。Sweet Melodyはライブの最後に「ありがとう」を込めて歌う曲というイメージが強いですが、あえて「ありがとう」からはじまるライブもいのりさんらしいですね。2曲目の日替わりはピュアフレームでしたが、ピュアフレームは「おかえり」「好きだよ」とファンとの絆を確かめ合う曲。いずれにせよ、2曲目にファンとの絆を確かめ合う曲を持ってきましたね。ピュアフレームを今回のツアーの中ではじめて歌ったのが4公演目の福岡公演。誰もそこが日替わりになるとは予想していなくてめちゃくちゃ盛り上がったらしいです。私は福岡公演に行けなかったのでその瞬間を見られなくて、福岡公演に行った友人からめちゃくちゃマウント取られました。うーん、全通したい!
MCを挟んで(2曲終わった所でMC入ったのは意外だった)3曲目にRing of Smile。ずっと歌ってなかった曲、君のことだよ!2018年のツアーBLUE COMPASSの日替わりで歌ったのが最後ですよね。6年ぶり、ずっと待ってた。自分の過去の記事を振り返るとずっとRing of Smileが聞きたいと言ってる。(全然関係ないけど今年は水樹奈々さんがPolarisという曲を2011年ぶりに歌ったとか。今年はレア曲を回収できる年なのかもしれない。それにしても10年以上待ってるオタクは面構えが違う…) Ring of Smileに話を戻すと、「当たり前の小さな優しさ」「あなたが嬉しいそう感じているなら見守っている誰かも嬉しい」歌詞がシンプルだけどめちゃくちゃいい!歌詞が優しくすっと耳に入ってくるのが水瀬いのりさんの特徴のひとつだし、Ring of Smileはもっと歌われるべき!今回のツアー前のインタビューでいのりさんは、「まずステージ上にいる私が楽しむことが一番大切、そうすればファンのみんなも楽しんでくれる」という旨の発言をしていました。これまんまRing of Smileの歌詞じゃないですか!しかも、1回目のMCが終わっていのりさんが「heart bookmark ツアー スタート!」って言うとRing of Smileが始まるんですよ!実質今回のツアーってRing of Smile ツアーじゃないですか!正直、Ring of Smileを歌うとしても、日替わりでこっそりセトリに入ると予想していたので、まさかRing of Smileを主役みたいに扱ってくれてありがとうございます!リングオブスマイルおじさんは成仏しました。さようなら、全てのリングオブスマイルおじさん。
最初の3曲が好きすぎてそれ以降はあんまり記憶がないので特に印象に残った所をピックアップします。私の記憶力が悪いだけで他の曲たちもみんな良かったです。
Kitty Cat Adventure
どこが一番印象に残ったかと聞かれると、7曲目のKitty Cat Adventureと答える人が一番多いのではないでしょうか!2019年のツアーCatch the Rainbow!ぶりの猫ダンス復活!嫌そうな表情がかわいい!犯罪的!今回のツアーのコンセプトが、いのりさん自身のお気に入り、歌いたい曲を歌うということだったので、Kitty Cat Adventureがセトリに入ってきたのが意外でした。いのりさんの本人的には猫ダンスをするの嫌なはずなのに、お気に入りの曲に入ってくるのが不思議ですよね。いのりさんって塩対応とかマイペースだとか思われがちだけど、根っこの所は意外とサービス精神旺盛なんですよ。Kitty Cat Adventureがセトリ入りしたことに、いのりさんのファン想いな隠れた一面が見えてとても良いです。
Starry Wish 広島リベンジ
あとは、広島でStarry Wishを歌ったこと!14曲目に入っているStarry Wish。2016年のStarry Wishのリリースイベントで全国をまわる予定で、その中に広島もありました。Starry WishはViVid Strike!というアニメの主題歌で、ViVid Strike!の中でいのりさんが演じるフーカというキャラが広島弁を喋るので、Starry Wishを広島で歌うということは特別だったはずです。ところが、とある事件が起きてリリースイベントは中止。2016年以降広島のファンを待たせる形になっていました。その2016年のリベンジを今年2024年に果たすことができました!それにしても広島公演は、チームいのりもファンも気合が入っていたのか、めちゃくちゃ盛り上がりました!それぞれの公演に良さがあり、順位なんて付けられませんが、私が参加した福岡公演以外の6公演にあえて順位を付けるなら広島公演を1位にするかな。広島公演の連番者はいのりちゃんのライブ初参加でしたがとても楽しんでくれて、Blu-rayで観たBLUE COMPASSを超えたと言ってくれました。はじめての方には難しいかもしれない今回のセトリで、初参加の方にここまで言わせた水瀬いのりさんすごい!
MVPはすまり!
セトリ以外の感想だと、すまりさん!バンドメンバーのヴァイオリン担当の須磨 和声さん。今回のツアーのMVPはすまりさんで異論はないはず!今年の2月から3月にかけて行われたアコースティックライブにヴァイオリン担当として来てくれたすまりさんを、本編のライブにも来てほしいといのりさん自身が呼んだとか。そんなすまりさんのキャラクターですが、MCだとやや人見知りの変わった人なのに、ヴァイオリンを弾いている時はすごくいい表情で、表現力がすごい!いのりさんのこと好きな人はみんなすまりさんのことも好きなんじゃないですか?普段人見知りの変わった人なのに曲に入り込むとすごいっていのりさんと同じじゃないですか!今回ツアー通してMCでは、いのりさんがすまりさんをいじるのが定番となっていましたが、後半はすまりさんが反撃するようになって、すまりさんの面白さが爆発していましたね!「5いのり、4いのり、3いのり、2いのり、1いのり」は流行る!
ヴァイオリンのすまりさんと、パーカッションのにゃんちーさんが参加したことで、今まで機械音?だった所が生の音になって、音が深みを増していた気がします。ぜひ来年以降もお2人はいのりバンドとして来てほしいです。
私の願望
願望は口に出した方がいいということで、聞きたかったけど惜しくもセトリに入らなかった曲をあげます。もちろん今回のセトリとても好きで、文句のつけようがないと先に言っておきます。聞きたかったのは、シネマチックダイアリー、Snow White、旅の途中です。シネマチックダイアリーは名前が島根っぽいので島根のお隣の広島で歌って欲しかったです。生バンド版は2018年に歌ったのが最後のはず。Snow Whiteは町民集会で歌いましたが生バンドではまだ歌っていません。某冬曲が人気すぎて影に隠れているけどSnow Whiteもいい曲です。旅の途中は、「今この瞬間にしおりを挟んでまだまだ旅は続く」というheart bookmarkのコンセプトに合いすぎている。でも、10周年に歌っても映えそうなので来年に期待。
オタクはターゲット層ではない?
ここからはややネガティブな感想なので、見たくない人はブラウザバック推奨。読みたい人は広告の下から続き。
コールしたり、跳びポで跳んでるオタク少なくない?アンコールの声も小さいし…
もちろん、ここまで書いたように今回は、じめっとしたセトリで音を楽しむライブでした。コールするより耳に集中して聞くのが正解だという意見には賛同します。そもそもいのりさん自身が、それぞれの楽しみ方で楽しんでほしいと言っています。他人にこの曲ではこうしろと強要するのはナンセンスです。
ただ、ライブでの一体感も大事じゃないですか?せめて、いのりさんがラジオやファンクラブの生放送でコールしてほしいって言った場所くらいは、ちゃんと声出すべきだと私は思っています。アンコールも、アンコールやることはわかってるけど、大声援で迎えてあげた方が演者も嬉しいじゃないですか。千葉1日目の公演に初参加の人を連れて行ったら、いのりさんのパフォーマンスはすごかったけど、ファンの声が小さいという感想でした。はじめての人にこう思わせてしまったのは悔しいです。
跳びポっていうのは、わからない人に説明すると、跳びポイントのことで、曲でジャッジャーン!みたいなのに合わせてオタクが跳ぶことです。今回のセトリでわかりやすい所はMELODY FLAGのラスサビに入った所の「この想いは~」の「も」で踏み込んで「い」で跳ぶ。跳びポについては、後ろの人が見えにくいとかで賛否あるのですが、いのりさんが跳びポ煽る動作を結構やるので、私は跳んでもいいと思っています。
いのりさんがマイクをこちらに向けたらコールするし、煽ったらそれに答えるっていうのが私の考えです。
(話はそれますが、一部の人たちが「いのポ」と呼んでいるものがあり、もともと跳びポじゃなかった所でいのりさんが跳びポを煽る、いのり跳びポが頻発していました。突然発生する「いのポ」に私は反応が遅れてしまうのでまだまだです。)
こういうザ・オタクってライブの楽しみ方をしている人が減ったのはファン層が変わったからなのか?いのりさんが歌手デビューしてからglow以前までの客層は、水樹奈々さんのオタクの割合が多く、客席側をリードしてくれていました。(私は水瀬いのりさんからの初心者オタクだったのでその人たちを見て育ちました。)glow以降はその人たちがどこかに行ってしまった?また、最近のいのりさんの楽曲はオタクが好きそうな楽曲というよりは、一般アーティストよりのバラード調のものが多いですし、そういう音楽を好きな人がメイン層に変わっているのかもしれません。私のようなコールしたり跳びポで跳んだりする古いオタクは、もう水瀬いのりさんのメインターゲット層ではないのかもしれません。うーん、glow以降の水瀬いのりさんの方向性は好きだったはずなのに…なんか心にひっかかるものがあります…
ただ、最初の神戸公演から公演数を重ねるうちにだんだんオタクの声が大きくなっていくのを感じ、地方公演ラストの北海道公演はめちゃくちゃ盛り上がりました。新曲の燈籠光柱も、最初はコールやノリ方やがわからない印象でしたが、公演重ねるごとにオタク側が洗練されていきました。最初の方の公演は単純にオタクがノリ方をわかっていなかっただけの可能性もある。私みたいな古いオタクも、まだいのりまちにいていいと信じていいよね?
あと、去年あたりからファンの間で意見が割れているうちわ問題。
私はうちわ反対派です。あくまで私の1意見で、決してそれが正解ではないです。うちわって、コロナ禍で声出しできないライブで、声を出す代わりにうちわを使うものだと思っています。去年、今年のライブは声出し解禁されたのでうちわに頼る必要ありますか?あと、いのりさんって昔からアイドル扱いされるのを嫌っていたじゃないですか。うちわってアイドル現場から輸入された文化なので、いのりさんをアイドル扱いしているみたいで、個人的にはあまり好きではない。
ただ、うちわ論争については正直、うちわ賛成派がかなり優勢に思えます。なぜなら、いのりさん自身がうちわ文化を好きそうだからです。うちわにファンサしてる時のいのりさんって楽しそうですよね。2018年のツアーBLUE COMPASSくらいの時は全然客席を見れなかったいのりさんが成長しました。あと、愛知公演のMC で「俺は音を聞きに来ているんだ、ファンサなんていらんって人いるかもしれないけど、私はそんな歌のプロじゃないけどね」というコメントをしていました。これは正直、ファンサ否定、うちわ否定派がかなり劣勢かな。私も、もう少し柔軟な姿勢を持たないといけないかな。でもやっぱり、ファンサに集中しすぎて歌が微妙になるのは嫌だし、うちわ作るにしてもいのりさんの集中力を削ぐようなコメントは避けるべきです。
という、ファンの中の新しい流れに対応できないおじいちゃんの小言でした。最初に言いましたがそれぞれの楽しみ方で楽しむのが一番です。
水瀬いのりさんの9周年目のライブツアーInori Minase LIVE TOUR 2024 heart bookmark完走おめでとうございます、来年が10周年だから今年は溜める年みたいなことはしないで、常にその時の最高を見せてくれる水瀬いのりさん、チームいのりに感謝です。参加したファンの方々もお疲れ様でした。
*ブログについて、彼女欲しいシリーズの方を楽しみにしている人が多いと思いますが、愛知公演でとある転機があり(女ではない)今水面下で動いています。
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